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ベビパパの思い (出産)


平成16年12月13日・午後10時20分

身長48,8cm@体重3130gの元気な男の子が誕生した。

そして、ベビパパは「父親」になった。

女性は凄いと思った。いや、妻は凄いと思った。

42時間の陣痛に耐えた。凄かった。

出産前、よく妻へ言っていた事がある。

「出産の時、わーわー叫ぶなよ!みっともないから!」

「陣痛きても、バカみたいにぎゃーぎゃー喚くなよ!」

今、考えると、なんて冷たい事を言ってしまってたのだろうと後悔する。

妻は我慢した。叫ばなかった。喚かなかった。偉かった。

ありがとう。よく頑張った。本当に本当にありがとう。


・・・今だから言えること・・・

定期的に襲う陣痛のたびに、背中側から腰をさすっている時、

実は見えないように、後ろで泣いていた。妻ではなく、自分が泣いていた。

あまりにも可哀想だった。

「痛いのを必死に我慢して声を殺し、心の中で泣き叫んでいる妻」

痛いほど伝わった。

「先生、もう腹を切って出してやって下さい!」

何度ナースコールを押そうと思ったか。

これまで生きてきた中で、親にさえ、こんなにも感謝した事があっただろうか。

こんなにも心の底から「人に対して感謝」したことは初めてかもしれない。

ありがとう。ありがとう。本当にありがとう。

いつもは本当に弱い妻。ちょっとの事で泣いてしまう妻。

でも、泣かなかった。


容赦なく襲う陣痛。

「もう叫べ!喚け!泣け!騒いでいいよ!」

心の中で自分が叫んでいた。

陣痛がきて42時間後、ようやく陣痛室へ移動させてくれた。

「最も強い、最後の陣痛」

「グゥゥゥゥゥ・・・・・」

叫び声ではなかった。

最後まで我慢した声だった。

”パンッッッ!”

ベビが暮らした10ヶ月、ベビが暮らしてきた命の水が破水した。

「まだ息んだらダメだよ!ダメだよ!ダメだよ!」

これまで聞いていた助産婦さんの言葉が、その瞬間、違う言葉に変わった。

「よーし!息んでいいよ!」

何度か繰り返したあと、分娩室に移された。

「旦那様は立会いされないんですよね?」

当初から「立会い」は断っていた。

でも、今の妻を見ていると、立ち会わない自分は親にはなれないと思った。

そして、妻を一人にさせてはいけない。

いや・・・最後まで妻の横に居ないと、自分がどうにかなりそうだった。

「立会います!」

急遽、立ち会う事になった。すぐに分娩室へ通された。

分娩台の上で、最後の息みを待つ妻。

「よーし!きたよー!はいっ!息んで!」

そんな言葉だったと思う。先生と助産婦さんの合図と一緒に、妻が息んだ。

それでも妻は我慢した。声を出して叫ぶことはなかった。

「ウンギャー!ウンギャー!ウンギャー!」

涙が込み上げた。妻への感謝と、無事に産まれてくれた子供に涙が溢れた。

ベビママ、本当にありがとう。本当に本当にありがとう。

よく頑張ったね。偉かった、偉かったよ。世界一、偉かった。

本当に本当にありがとう。


平成16年12月13日

ベビパパより



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